お茶のいろいろ

第2号【2005年 春】

てん茶と玉露と煎茶と
番茶のできるまで

日本のお茶は大きく分けると
「てん茶」「玉露」「煎茶」の三種類になります。

「てん茶」は新芽の伸びる四月から五月にかけて覆いをし、その新芽を摘んで蒸気で蒸し揉まずに乾燥させた茶葉のこと。これを五ミリ位に細かくして葉と茎を風力を利用して分離し、葉だけを茶臼でひいて粉末にしたものが「抹茶」です。

「玉露」も覆いをします。新芽はてん茶より一週間早めに摘み、蒸気で蒸して紙縒りのように針状に揉みながら乾燥させて作ります。

「煎茶」は覆いをせずに直射日光で育成し、新芽を摘み蒸気で蒸し紙縒り状に揉みながら乾燥させて作ります。

この三種以外に「番茶」がありますが、「番茶」とは新芽を摘んだ後に茶の木を整枝する、番刈りで刈り取られたものです。語源は、晩く刈り取られるお茶のことから「ばんちゃ」と呼ばれるようになりました。