和菓子のいろいろ

第2号【2005年 春】

和菓子の基本種類(呼名)

★…「朝生」(あさなま)

朝から製造にかかる、一日ものの和菓子で、まんじゅう、餅菓子、だんご、葛物など。並物類ともいう。これらに対し、中生といって朝生よりも品質よく日持ちするものもあり、浮島・きみしぐれなどをさします。

★…「蒸し菓子類」(むしがしるい)

蒸籠で蒸して作るもの。主としてふくらし粉を使うまんじゅうと大和芋を使う薯蕷まんじゅう、酒類を基にして作る酒まんじゅうがある。また、蒸しようかんは棹物(さおもの)ではなく、蒸し物に分類されます。

★…「練り切り」(ねりきり)

生菓子の一種で、白あんに求肥(ぎゅうひ)をつなぎとして入れ、練り上げたものと、薯蕷を主として蒸し上げた薯蕷練り切りの二通りあります。

★…「流し物(棹物)」(ながしもの/さおもの)

流し缶に寒天生地を入れ、固めたようかんを始めとして、錦玉糖(きんぎょくとう)、外郎(ういろう)、練り切りの巻物も含まれます。

★…「上生」(じょうなま)

生菓子(きんとんや餅菓子など)の区分の一つ。練り切りや、ようかんなどのことをさします。茶席においては「主菓子(おもがし)」という。

★…「焼菓子」(やきがし)

焼物類には一文字という平鍋で焼くものと、流し込み型などがあります。どら焼、カステラ、栗まんじゅうなどのことをさします。

★…「打物」(うちもの)

餅を粉末にした微塵粉に砂糖を加えて、しとりをつけて、木型を用い型打ちしたもので、落雁などをさします。干菓子は生菓子に比べ水分が少ないので日持ちがします。